「52ヘルツのクジラたち」の意味とアンを死に追いやった本当の理由を考察

52ヘルツのクジラたちと聞いていったいどんな映画なんだろうと思いませんか?

今回はこの52ヘルツのクジラたちという題名の意味と、アンが自殺に追い詰めたものにつて考察したいと思います。

「52ヘルツのクジラたち」という題名の意味

クジラはいろんな周波数でコミュニケーションを取るようなんですが、52ヘルツというのはクジラにとって、とても高い周波数のようです。

しかしこのヘルツはクジラにっては聞き取れない周波数のようで、つまり周りの仲間にどれだけ呼びかけても応えてくれないという、孤独をイメージしたことがこの題名の由来になっています。

そしてここで登場するキャラクターの多くは、叫んでも誰にも届かないような苦しみを、それぞれ抱えております。

最初に52ヘルツのクジラの周波数を聞いていたのは岡田杏吾(志尊淳)でした。

通称アンですが、彼は生まれたときは女性でしたが、心は男性であり性同一性障害として誰にもいえない、そして理解されない悩みを持っていました。

彼こそが52ヘルツのクジラだったのです。

そしてひょんなことから出会った三島貴瑚は、アンと同じような境遇かかえ、心を寄せた女性でした。

この貴瑚も親から虐待を受け、それを誰にも言うことができず、思わず車道に飛び出したところをアンに助けられられました。

貴瑚自体も52ヘルツのクジラであり、アンは貴瑚に自分と同じ匂いを感じとったため、52ヘルツのクジラを教えたて一緒に音を聴いたのでした。

そして貴瑚が日常から逃げるために引っ越してきた田舎の町で、虐待にあっていた子供に出合います。

この少年は、名前もなく、言葉すらも教えられてない貴瑚からみても想像を超えるほどの苦しみを受けていた少年に見えました。

この少年こそも、本当に52ヘルツのクジラそのものでした。

この52ヘルツのクジラは誰にも届かない思いを、比喩した言葉でありますが、それが見事にアンから貴瑚へそして、虐待を受けていた少年へと一つの絆としてつながった物語だと思っています。

アンはなぜ貴瑚と主税との関係を暴露したのか?

アンは性同一性障害で悩んでしましたが、そのことは貴瑚にすら知らない事実でした。

貴瑚は新名主税と付き合うことになりましたが、主税は別の女性と婚約してしまいます。

それを知ったアンは、主税と家族に貴瑚の存在をばらします。

この行動について分析していきたいと思います。

まずアンは貴瑚にたいしてやはり恋愛感情ににようなものはもっていたと思われます。

しかし、トランスジェンダーということを打ち明けられないアンは、やむを得ず貴瑚と距離を保つしかありませんした。

そこには、どうしようもない心の葛藤が存在しています。

主税の家族に関係を暴露した理由ですが、まず嫉妬が挙げられます。

たしかに嫉妬も一つの要因でありますし、アンの主税への嫉妬から暴露したと考えると辻褄が合います。

しかしそれだけが理由であれば、貴瑚から恨まれることになるので、そんなことをアンは望んでいません。

アンは貴瑚のことを恋愛対象としてみていますが、それ以上に貴瑚には幸せになってほしいと随所に言っていました。

アンは、貴瑚が一生主税の愛人として暮らしていくことが、貴瑚にとって不幸になることを危惧して、あの手紙を主税の家族に送り付けたと思われます。

アンは貴瑚のことを愛していても、自分では幸せにできないことを理解していました。

そのため、主税の家族に手紙を送りつけて婚約を破棄にすることで、貴瑚を愛人という立場にならないようにするためのアンの精一杯の行動だったと考えます。

アン自身は主税の性格を見抜いていました。

それは、食事会でのアンに対しての主税の嫉妬まじりの言動に対して、主税は嫉妬深く、貴瑚を幸せにできる男ではないことを悟ったと思われます。

それが明らかになったのは、アンの暴挙にによって結婚を破談にされ自暴自棄になった主税が、貴瑚に対して度重なる暴力を振るうようになりました。

主税は表向きは工場の社長の息子で優しそうに見えましたが、本心は親がいなければ何もできなくて、嫉妬深く暴力を振るう男ということをアンは知っていました。

そのためこのままでは貴瑚は幸せになれないことがわかっていたため、アンは主税の人生をめちゃめちゃにしてまで貴瑚を守ったと思われます。

アンを死に追いやった最大の理由は何だったのか?

大きくまとめて3つ考えられます。

それはまず、主税によってアンの母親に、自分がトランスジェンダーだとばらされた事によるショックです。

そして貴瑚を守ろうとして行ったことが、かえって貴瑚を傷つけてしまったことによる自己嫌悪

最後に主税から自分の秘密を暴露され、逃げ場を失ったことが相まって命を絶つという悲しい選択に至りました。

いままでアンは辛いことがあってもリストカットで乗り越えてきました。

しかし今回はそれでは乗り越えられない出来事に出合ったということになります。

それは本気で幸せになってほしいと思っていた貴瑚に、主税によって貴瑚に本当のことをばらされるということへの恐怖と、迷惑をかけたくない母親にトランスジェンダーだとばれてしまったことへのショックと申し訳なさが一遍に押し寄せてきて、アンの心のリミットを超えてしまったということだと思います。

私はアンがこのような暴挙にでたのも、主税に対してはどんなに殴られようと怪我をさせられることを覚悟していたと思います。

それは実際に主税の人生をめちゃめちゃにしてでも、貴瑚のことを守りたかったからだと考えます。

当然それなりの報復は覚悟していたと思われますが、まさか自分の素性まで調べていたことは計算外だったでしょう。

本当にアンにとってショックな出来事でした。

しかし、これでアンは自分の命に代えても、貴瑚をはじめは交通事故から、そして不幸になることしか見えない結婚からの二度に渡って救ったことになりました。

まとめ

今回は「52ヘルツのクジラたち」を紹介しました。

アンが死を選んだ本当の理由は、単にトランスジェンダーとしてばれたことではなく、貴瑚を守るために行ったことが、結果的に貴瑚を傷つけてしまったことで、自分に対して絶望したためだと考えています。

性別に対して非常に考えさせられる物語でしたが、最後は人生において前向きになるような終わり方なのですっきりしました。

今日はここまでです。ではまた。

 

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