この映画は中国の「悪童たち」が元ネタとなって、日本で実写映画化されたものです。
13歳の少年と大会社の婿養子との激しい心理戦が繰り広げられますが、非常に見ごたえがありました。
最後、その13歳の少年が、お母さんに自分が殺したことを打ち明けた時に、お母さんの携帯電話は警察へ通話中になっていましたが、その後、少年が買い物に出かけたとき、横断歩道の向こう側に刑事が待ち伏せていました。
ここで物語は終わりになりましたが、この後この少年は逮捕されるのか考察したいと思います。
エンドロール後の考察
この後、逮捕されるかどうかですが、それは携帯電話で少年が話した内容が、録音されているかどうかで決まると思います。
横断歩道では刑事は携帯を右手にもっていました。おそらく、お母さんはこの刑事の携帯に電話を掛けたのだと思いますが、その時に録音をしていれば、逮捕に持っていく可能性は十分にあります。
しかし、録音してなかった場合、証拠は不十分で不起訴になる可能性が高いと思われます。
上間夏月の手紙を読んだお母さんは、朝陽の犯した罪の重さに耐えきれない様子でしたので、警察から事情聴取をされると思いますが、その時はおそらく真実を述べるだろうと推測されます。
しかしそれでも電話内容を録音されてなければ、証拠自体何もないので朝陽は逮捕されるには至らない可能性が高いと思います。
それではこれから、大人に対して脅迫する13歳の少年と、完全犯罪を目論む大人との白熱した心理戦を紹介します。
13歳の少年と完全犯罪を目論む大人との心理戦(ネタバレ)
沖縄在住の中学2年生で成績優秀な安室朝陽(羽村仁成)は、母親、安室香(黒木華)と二人で暮らしています。
朝陽は友人の上間浩(前出燿志)と腹違いの妹、上間夏月(星乃あんな)とでつるんでいました。
見かけは成績優秀で、何の問題もないような13歳の少年朝陽は、実はとんでもないサイコパスでした。
まず父親の再婚相手の子、アキが首を吊って死んだのは、朝陽の反抗だと母親が騒ぎ立てましたが、朝陽の母親はそれは濡れ衣だと抗議していました。
なぜなら朝陽からは、実はアキから虐めを受けていたと告白されたからでした。
私自身の経験から、だいたい嘘を言ってすぐばれる人は頭はよくない傾向があるかなと思っていますが、信じ込ませるような嘘を言える人って頭がよく、演技力がある人が多い印象がありますね。
しかし最後には実際には、アキの母親の言っていた通り、朝陽がアキを殺したことが判明します。
私が感じた朝陽の恐ろしいところは、一見何の変哲もない普通の中学生に見えるところです。
そしてどちらかというと、気弱にも見える立ち振る舞いは、女性ならばついつい守ってあげたくなるような存在にみえます。
しかし朝陽は徐々に正体を表し始めます。
それは海辺で友達3人で写真を撮っているときでした。
その時に、崖から二人を突き落とす人影を捕らえてしまいます。
ニュースでは二人の転落は事故死と報道され、そして死んだ人間は大会社の東ホールデングスの会長と妻ということがわかりました。
少年三人は、写真から突き落とした人物は東昇(岡田将生)という人物で、死んだ東会長の婿養子だと確認しました。
常識的に考えれば警察に届けることが普通ですが、朝陽は東昇を揺すってお金を要求することを思いつきます。
13歳の少年がです!
これにはさすがに一緒につるんでした不良の上間浩も引きましたが、朝陽はかまわず上間兄弟二人を巻き込み実行します。
そして要求した金額が6000万でした。
普通の中学生では感覚がつかめないような金額ですが、そんな要求を大人の男に対して一向にひるまず脅します。
この時に朝陽は恐ろしい人間性の顔を出しますが、朝陽の恐ろしいところはその人間性の上に、頭の良さがあるところです。
案の定何も反撃できない東昇はしぶしぶ条件をのみます。
この物語の面白いところは、両親を殺した昇も根っからの悪なところです。
晃は両親だけでなく、不倫してた妻をも車の事故に見せかけ殺してしまいます。
この時点で私が思ったことは、昇は根っからの悪で、確かに妻を薬を投与して、車の事故死に見せかけるという考えからして頭の出来は悪くはないと伺えますが、朝陽はそれをさらに上をいっているように思いました。
なぜなら昇は頭を使って完全犯罪を目論みますが、素人ならば誰でも考えそうな領域からは抜け出ていないように見えたからです。
しかし朝陽は、殺人を見てその人を揺すろうという発想から、昇ではそのような思考には到達できないだろうと思いました。
その後の展開で、それが如実に表れます。
なんと朝陽は昇に6000万をチャラにする代わりに、朝陽の父親と再婚相手を殺すことを要求します。
私には弱みを握られている昇は当然断ることができませんので、完全に13歳の少年に大人の昇が手玉に取られているように見えました。
どうみても昇より、朝陽の頭の出来がいいのですが、それでも昇は朝陽を嵌(は)めようと企みます。
昇は自分では手を下さず、手伝うという形で合意します。
そして浩と夏月も「罪を一緒に背負う」と朝陽に言い、同意します。
アキの命日の日、朝陽の父親と再婚相手が墓参りをしたとき、浩と夏月から渡された餅を食べてしまい、二人は死んでしまいま死す。
二人の遺体のすぐそばで、昇は穴を掘って、その中に埋めました。
少年三人は昇の自宅に行ったとき、昇が夏月と浩が二人を餅を食べさせて殺害したシーンをカメラで隠し撮りしていたことを打ち明けました。
わざわざ昇が映らないような角度にいて、映っているのが上間兄弟だけだったので、まるでこの兄弟だけの犯行に見せかけたことは私でも想像できませんでした。
私はさすがにこれは昇が朝陽に一本とったと思っていまし、昇の割にはよく考えたなとと思いました。
しかし朝陽は全く動じる素振りは見えなかったので、もしかしたら更にまた何か考えているなということは感じました。
これでお互いに弱みを持ち、利害関係が一致することで、完全犯罪が成立したと思われました。
そして四人は昇の自宅で乾杯し、お互いの利害関係も一致し終わったかに見えました。
しかし昇は、少年三人の飲み物に青酸カリを混入していて、三人は悶絶し息絶えてしまいました。
昇はこれで邪魔者を排除したと思って満足そうに窓の外を眺めていましたが、突然背後から喉元にナイフを突き立てられました。
実は朝陽は飲んでおらず、飲んだと見せかけてスキを作り、背後から昇をナイフで突き刺したのでした。
なぜ朝陽は食べ物に毒が入っていたことがわかったのでしょうか。
それは昇が以前に薬を使って妻を殺したことで、常に持っていることを朝陽は知っていましたし、飲んだ瞬間に毒と気付き吐き出したのでした。
しかし、浩と夏月は飲んで死んでしまいました。
朝陽は毒が入っていることを気付いていたにも関わらず、二人には敢えて教えませんでした。
それは父親と配偶者を殺したのは浩と夏月の二人の犯行にするためであり、昇が考えた毒殺までも利用し、朝陽の作戦にまんまと嵌ってしまいました。
私の予想通り、朝陽は昇のはるか上を行く頭の良さと残忍性だと思いました。
ここで私が残忍性と捉えたのも、朝陽と夏月は恋人関係であり、夏月は朝陽のために犯行に協力したのに、朝陽の代わりに平然と犯人に仕立たてられた様は、人の形をした悪魔としかいいようがないですね。
昇が息絶えたとき、東厳とほかの刑事が来てドアをノックしたので、、朝陽は自分の体を切って襲われたように画策しました。
こうして刑事が部屋に入ってきたときは、朝陽は襲われた被害者に見られ、東昇と上間浩と上間夏月はお互いに殺し合い、死んだということになりました。
この後、朝陽は入院して、警部の巌から供述を受けますが、そこでもさらに驚くべき完全犯罪の仕掛けが明らかになります。
朝陽の供述では、以前から日記を書いていて、そこには夫婦を崖から突き落としたことについて、東昇を脅そうと言ったのは、上間浩であり、自分は無理やり手伝わされたと記入されていました。
また東昇の妻、静を車の事故死と見せかけて殺したのは昇だと上間夏月が言ったことに対しても記入されており、夏月は自分にはわかるということも記入されていました。
また朝陽の父親と再婚相手は、浩と夏月が勝手に殺した、理由は朝陽が喜ぶと思ったからと記入されていました。
つまりこの日記は以前から浩と夏月を主犯にしたてあげるために用意周到に準備されたものでした。
私はこの映画を観て、自分の友達はおろか心を許した恋人も平気でうらぎる、14歳になったばかりの少年の思考は背筋が凍るほどの恐ろしさを味わいました。
同時にこのストーリーを考えた人もすごいと思いました。
朝陽の供述は完璧で、厳もこれ以上疑うことができませんでした。
話はこれで終わりかと思っていましたが、朝陽の取とって初めて予想外のことが起こります。
なんと死んだ上間夏月から朝陽宛てに手紙が送られているのに母親の香が気づきました。
母親がうっかり見てしまうと、そこには夏月が朝陽の日記を読んでしまって、すべて嘘だけど許すということと、お父さんやその再婚相手を殺したい気持ちは分からないなど真実が書かれていました。
朝陽の本当の正体を知った香は愕然としますが、鬼の形相で起きてきた朝陽が手紙を分捕り燃やします。
そして香は朝陽に本当に殺したのか問いただすと、朝陽は「自分が殺したのはアキと東昇だけだよ、アキを殺したのは13歳だから少年法で大丈夫だよ。昇は14歳になったときだから、まあうざいな」と本音をもらし、包丁を香に突き付けます。
香は「殺さないで」と懇願し、朝陽は「まあ、お母さんだけは信じるよ」と包丁を置き、買い物に出かけました。
恋人すらも殺した朝陽がなぜ母親を生かしたのでしょうか?
私の考えではおそらく、朝陽はアキが死んだことで、アキの父親や配偶者から攻められていたのを、唯一かばってくれた朝陽なりの恩義を感じたからだと思われます。
しかし私は、朝陽には親子という情は全く欠落しているので、いざというときは容赦なく母親でも手にかけると思っています。
実際に父親を殺していますので。
香は朝陽と話している最中、右手に携帯を持っていてその電話はずっと通話中になっていました、相手は警部の巌でした。
朝陽は買い物にでかけ、商店街の横断歩道で信号待ちをしていると、反対側に厳が携帯を片手に持って、朝陽を待っていました。
ここで物語が終わりました。
まとめ
前述でも述べたとおり、厳は取り調べを朝陽にするとは思いますが、現時点で証拠は何もないのが現実だと思います。
それでも厳が頑張って、物語では出てこなかった、新しい証拠が見つかれば可能性がでてくると思います。
恐ろしいのが、朝陽のお母さんの運命です。
このまま朝陽が逮捕されなければ、お母さんは朝陽の手によって殺されるか、あるいは罪の重さに耐えられずに自殺してしまうのではないかと思われます。
本当に物語の後の考察をすると、恐ろしくなってしまいます。
皆様はいかかでしょうか。
今日はここまでです。ではまた。


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