「あんのこと」虐待のリアルと親が子を虐待する心理を考察 

ヒューマンドラマ

これは一人の少女、名前は香川杏(河合優実)が、親の虐待を受け、リストカットや覚せい剤、売春を繰り返しますが、周りのサポートを受けながら、少しづつ立ち直ろうと懸命に努力していく物語です。

そして実際にあった事件を元に制作されていますので、とてもリアルな物語になってます。

子供への虐待のリアルとは?

現在日本での親による子の虐待は年々増えていると言われています。

この少子化の時代において、増加傾向にあるということは大変な社会問題であります。

ここで登場する杏の母親、香川晴美(河井青葉)は杏を幼少のころから虐待しています。

杏は小学校のころから暴力を振るわれ、お金がないので万引きするようになります。

また中学校は通えず、母親からの暴力は相変わらず行われ、リストカットやまたやくざからの誘いで覚せい剤に手を染めます。

また親のお金欲しさで売春をやらされます。

この執拗なまでの子への虐待する背景は何があるのでしょうか?

検証したいと思います。

親が子を虐待する心理を考察

晴美は杏に対して暴行しますが、その姿には子への愛情は全く感じられず、金ずるとしかみていません。

そして晴美は杏に対して「ママ」と呼んでいます。

まず愛情が感じない暴力に関しては、晴美はおそらく、杏は望んで産んだ子ではないことがうかがえます。

例えば、強姦されて産まれた、または売春など客との肉体関係で産まれたなど、愛した男性との子ではなく、逆に恨みがある男との子であるために、杏を見るたびにその男を思い出すため、激しい暴行が行われていたのではないでしょうか。

父親の存在が全く現れなかったのが、そういうことがあったからだと思います。

また実の子である杏に対して「ママ」と呼んでいるのは、一種の依存性の表れだと思われます。

これを役割逆転と言いますが、晴美は自分だけでは生活することができず、欲求を満たすために子供に金を作らせようとする心理も垣間見えました。

この事例では原因は一つではなく、複数の要因が関与して虐待が行われていたと考えられます。

ではこの場合、杏を救うにはどうすればよかったのでしょうか?

親の虐待から子を救うには?

親の虐待から子を守るには、周りの協力が必要です。

子供だけでは到底脱出することは難しいと思われるからです。

例えば、近所からの通報や親戚の関与といった身近な人たちの協力があれば抜け出すことも可能でしょう。

しかしそういう人がいない場合でも、市役所や保健所などの関与も重要な要素だと思います。

杏の場合は幸運なことに、覚せい剤の投与で、警察に逮捕されましたが、そこに多田羅刑事(佐藤二朗)がいました。

その人は薬物依存の厚生施設を運営しているので、そこに杏は通うことにより、薬物を断ち切るように努力するようになりました。

多田羅の紹介で、なんと介護施設で働くことも決まります。

そして杏は親からも離れ、虐待から守るための公共のアパートも無料で借りれました。

更に夜間学校にも通うようになり、杏は漸く人並みの幸せを少しづつ掴み始めていました。

杏を襲った悲劇

これから漸く人生を切り開けると思った矢先、杏に悲劇が襲い掛かります。

まず、信頼していた多田羅の逮捕です。

多田羅は厚生施設で異性に性的暴行をしていたということでした。

これはジャーナリストの桐野達樹(稲垣五郎)のリークにより明るみになります。

多田羅は逮捕され、当然薬物依存の厚生施設も閉鎖されました。

更に、コロナにより夜間学校もしばらく閉鎖されます。

そして、杏は近隣の女性から、男性トラブルにより無理やり幼い子供の1週間ほどの世話を押し付けられます。

それでも杏は経験のない育児を、食事からオムツの換えまで懸命に覚えて、そこに小さなやりがいさえ感じていました。

そして杏に決定的な悲劇が襲います。

今まで隠れて過ごしていたアパートを、とうとう晴美に見つかってしまいました。

杏は晴美におばあさんが病気だから戻ってほしいと強引に迫ります。

断れきれなくなった杏は、子供を抱え自宅まで行きます。

しかし祖母が病気というのは晴美の嘘で、杏を連れ戻すための罠でした。

晴美は「今から金を稼いで来い。でなければ子供を殺すとナイフで脅します」

杏はまた体を売ることになりましたが、お金を作って家に戻ってくると子供がいません。

杏は晴美に金を渡し問いただすと、泣き声がうるさいから市役所に頼んで引き取ってもらったとさらっと言いのけました。

杏は初めて母親に殺意を覚えましたが、怒りを抑えて黙ってアパートに引き返しました。

そして再び覚せい剤に手をだしてしまいました。

最後杏は、誰も信じられない世の中に絶望してアパートから飛び降りてしまいました。

まとめ

杏にとっては、多田羅など周りからサポートしてくれる人が現れましたが、その人たちからの裏切りにより、不幸な結果になってしまいました。

このような虐待は杏に限ったことではなく、日本では同じように苦しんでいる子供も少なくないと思われます。

子供たちを守るのは、周囲からのサポートであり、大人たちの守ろうとする意識が大切だと思います。

まだまだ課題が多いテーマだと思いますが、虐待が無くなるように少しでも子供たちが安心して暮らせる社会になることを願います。

 

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